メーカーはミラノの伝統ある最有力メーカーで Antonio Mozino で推定で1890年頃の作品と思われる
作られた当時、表面板には手の込んだ、美しい女性がマンドリンを弾く絵が描かれてあったのがわかる。

この楽器についてはとやかく書くことはないが、とにかく形が珍しいのと、
Vinacciaによって現在のマンドリンの形が確立されるまで、
試行錯誤でいろんな形が作られたことが伺いとれる。
ネック部分は、クラシコAとは全く違った構造を持っていてマシンヘッドとしても貴重な資料である。

ボディーの横板は一枚物を曲げて単板でできており、
また裏板もセンターでつなぎ合わさずに、完全に一枚物である、
この作りは現在のフラットマンドリンとは全く違うことがわかる。

とにかくアンティークな資料楽器として買い求めました。
弦を張って試奏してみましたが音量的なものは今ひとつで、やはりフラット系の音ですが
楓の木独特の音色と、現在のマンドリンにはない珍しい音色を醸し出してくれます

 オールド楽器、現行楽器、資料楽器、アンティーク楽器など主催者がこれまでに集めた楽器を是非ご覧下さい
マンドリン編②
 その他メーカー
 6.アントニオ モンチーノ (Antonio Monzino)
 制作年ca.1890頃
 ヴィオラのネックを持った珍しいマンドリン