Lucien Raymond Olivier
Gelas
以前低調マンドローネと称し,普通のローネと区別するために使ってましたが、色々文献を調べてみると調弦〔 E,-A,-D,-G, 〕などから判断して、やはりこの名前がふさわしいように思われます。
フラットタイプでこれも表面版が2重構造になっており、オールド楽器で輸入されたもの、
保存状態が悪く大修理をして、現在の合奏の最低音部に大活躍してます。
製作年代はラベルがはがれていて不明ですが、表面版にジェラ社の焼き印が押してあり、
おそらく当団体所有のマンドローネと同時代か、材料の古さ、焼け具合からみてそれより前に作られたと思われます。
調弦はベースと同じですが、指ではじいて弾くため、プレクトラム楽器の中にベースを入れた場合の違和感がありません。
調弦もベースと同じ(低音からE,A,D,G)となってるため、合奏に於いてマンドローネの低音域が狭い為、頻繁にオクターブあげなければならない不便さから開放されます。
かって日本のマンドリン大合奏団体が使っていた、ギターローネ(キタローネ)とは全く違うものです。
通常日本のマンドリン合奏団体は、この音域はヴァイオリン族のコントラバスで代用しています。
プレクトラム楽器との違和感は避けて通れません。
合奏に使うことで、前述のフラットのマンドローネ(ジェラ製)とペアでとってもバランスのいい、調和のとれた、低音部分をカバーしてくれます。
マンドリンとマンドバス(フラットタイプ)の大きさを比べてみてください。
マンドバスの巨大さがお判りになると思います。
弾くスタイルは、ヴァイオリンチェロのスタイルと同じですが、ピックを使わず弦を指でつまんで弾きます。
この楽器もテイルピースがついており、奏者は椅子に座り、床に突き刺して固定して弾きます。
これもフラットながらジェラの特徴である2重表面板を使っている。
音量はフラットながら底深い響きで、ベースとも違うプレクトラム楽器特有の低音楽器である。
Orchestre a plectre de
Paris
ジェラのマンドリンから、マンドローネ、マンドバスまで一堂に揃えた珍しい写真。