このマンドリンなどは典型的なローマスタイルのマンドリンで、ボディーの曲線は実に美しく仕上がってます。
仕上がりのラインはエンベルガーの晩年の美しいボディーを彷彿(ほうふつ)させます。
ラベルは、はがれてしまって作者は判りませんが、全体に施されてる螺鈿(らでん)細工の美しさに惚れ込んで買ってみました。
中でもサウンドホール付近のピックガードの装飾、指板全体の細工、ネックに至る細工などかなりの腕のある職人の作ったものと思われます。
表面板は残念ながら1カ所割れて修理された後があります、逆にこのことからして、もとの持ち主が愛着を持っていたか、
或いはよく鳴るため修理してまでも使っていたか、どちらかかもしれません。
(まだ、日本での本格的な修理はいたしておりませんので、音は未確認です。メーカーについては「カタニア?」あたりかと考えます)
ピックガードに彫られた見事な装飾
天使がホルンを持っている装飾が非常に手が込んで彫られている
指板全体にも大変手の込んだ螺鈿細工がしてあり、ネックまで全部に装飾が入っており
またボディの縁飾りなど装飾は実に美しい
制作者は不明であるがネックの裏には販売メーカーと思われる、ネームプレートが張ってある
バーゼルとあるのでスイスで販売されていたものと思われる