Lucien Raymond Olivier Gelas 

マンドローネでは珍しい、フラットタイプ。ジェラ特有の表面版が2重構造になっており、これもオールド楽器で輸入されたもの。
保存状態がよくフレットの打ち直しだけで、現在の合奏の低音部に重要な役割を果たしてます。
ラウンドタイプが低音に重厚な響きを持つのに比べて、これはフラット特有の高音部の艶や、伸びが特徴ですが、
低音域もラウンドタイプに比べても決して遜色ありません。
乾燥しきった楽器から出る全体的な音量、音色は国産のマンドローネを遙かにしのぎ、国産品を寄せ付けません。
時にはギターはおろか、マンドチェロの音域にまで脅かす恐怖の楽器です。
製造番号65番と書いてありますので少なくともヨーロッパで65台以上このタイプが作られたことになります。


マンドリンとマンドローネ(フラットタイプ)の大きさをみてください。
ラウンドタイプがテイルピース(胴のしたに棒が出ている)を足の膝に引っかけて弾くため、
奏者が独特のスタイルを必要とするのに比べ、フラット型は厚みがないため、弾きやすくなっています。

フラットにもかかわらず、ジェラ独特の2重表面板の仕上げになって、巨大なボリュームを生み出す構造になっている

表面板にはジェラのマークが焼き印で押されているのが、特徴。

 オールド楽器、現行楽器、資料楽器、アンティーク楽器など主催者がこれまでに集めた楽器を是非ご覧下さい
セロ・リュートモデルノ(リュートカンタービレ)
ローネ(高調)・ローネ(低調)・マンドバス

 Mandolone
 1.ジェラ (Lucien Raymond Olivier Gelas)
  [1875~1944 paris] 1914年制作
 マンドローネ(フラットタイプ)
(
高調ローネタイプ