ギターローネ(キタローネ)の鮮明な写真を送って頂きましたので
新掲載しておきます。ベースとの違いがより鮮明にわかると思います
楽器の胴が大きくくびれ、ちょうどギターのお化けみたいな
形をしているのがわかります。
関西では同志社大学が1966年までベースとともに使っていました
いまではまず見ることの無くなった貴重なギターローネ写真で
おそらく関西では使われていたのがこれが最後ではないかと思われる
演奏写真です

貴重な写真は同大学、SMDのOB 飯田 弘一 氏より送って頂きました
改めて御礼申し上げます


1966.6.18 SMD68回定期演奏会(大阪毎日ホール) で「華燭の祭典」
初演時の陣容の記録だそうです。



ただ中野先生も晩年ギターローネについてこのように書いておられます

〔演奏上の注意〕 

 
マンドリンオーケストラの純粋な在り方は、凡て撥弦楽器だけで編成することを望みたいのです。
アクセサリーはせいぜい打楽器に留め、コントラバスは弓を用いないで撥くだけ(Pizz)で、長く引っ張る音はマンドローネに任せたいのです。
昔はキタローネとマンドローネを併用したのですが、キタローネという楽器はコントラバスとほぼ大きさは同じですが、どうしたものか効果に乏しく、今日ではコントラバスのArcoとPizzの併用で、便利なので定着した形になっていますが、私はマンドリンオーケストラに、たとえ便利であっても弓奏の異質な低音を加えるのは避けたいのです。
まして、各種の吹奏楽器を加えるのは、特別の意図のない限り、所謂、庇(ひさし)を貸して母屋を取られる結果を招き、マンドリンオーケストラの主体性が失われるからです。
無造作によくフルートを加えて旋律を強調することを意に介しない団体がありますが、マンドリンは音の浸透性、遠達性に吹奏楽器と差がありすぎて、何のためのマンドリンオーケストラかということになります。
 
 
〔マンドリン合奏曲集(JMU版)第七集より〕